最高峰 真空管式プリアンプ



試作機 結果




超高性能に挑戦

真空管式では限界

試作中

2015 JULY


周波数特性  0.5Hz〜2MHz +0 -3dB






高負帰還アンプ Ex52 基本設計

Experience

 EX52は40dBを上回る高負帰還、オープンゲインは負帰還を貫く暴走状態、極限の設定は発振寸前の緊張状態・・・
周波数特性 [0.5Hz〜2MHz +0 -3dB]  真空菅アンプであっても電波をも増幅出来る高速形態であります。

 使用パーツもRFC(高周波チョーク)やら、微量のVC(バリアブル・コンデンサ)等、低周波増幅器でありながら高周波帯域に用いられる短波帯用途を起用、バイパス・コンデンサの設置には注意が必要となります、したがって回路図だけでは設計思想を伝える事は困難となります。

 この環境が、一線を越えた狂気の音質が実現されます、文字では全てを伝えられません、Experienceですか?

                           2016 AUG


ポール設定

 基本設計、増幅器としての真空菅動作解説等は省略いたします。

 高負帰還アンプではポールの設定は極めて重要な項目であります、またヒアリング上決定的な完成度に寄与いたします、言い換えれば高負帰還アンプ創りの極意がまさにこの部分であります。



 負帰還アンプでは、まず、上図より全面的に負帰還がかかる帯域は、OPEN〜CLOSEの領域であり、負帰還量はNFB [← →]で表せます。

 低域(P2L P1L)、高域(P1H P2H)、に各ポールを設定し、それぞれに負帰還量に見合ったスタガー比を設けます、
それに伴って負帰還がかかる領域は、基本的には周波数特性 oct/−6dB(位相+90°〜−90°)の範中といたします。

 高負帰還が前提とした場合、十二分のオープンゲイン、P2L〜P2Hまでのワイドレンジな周波数設定、これ等を満足せねばなりません。

 低域のポールはシュミレーション(算数程度で可能)が当てはまりますが、高域のポールは現物設定が必要です、特にワイドレンジで、尚且つ高負帰還に設定された場合は少量の分布容量等が大きく影響する様になり、調整のベストポジションは困難を極めます。

 最後の仕上げは、最高域端の安定度処理にあります、位相的にはあえて-90°を僅かに超えてみます、よって不安定要素を微妙に加味された事となります、高負帰還が安定に施された状態での極微量不安定要素は、あたかも加速器が加味されたが如く、スリリングなスピード感は生演奏を彷彿するリアル感となります。

 計測上は測定誤差範囲の変化であっても、極微量な調整による音質変化は目を見張るものがあり、経験した者のみが知る奥義であります、
ただし、アンプ本体が低負帰還で狭帯域と完成度が未熟な場合は、むしろ弊害が露見いたしますので注意が必要です。

 マークレビンソンがLNP−2でモールド密封し、外部からの影響を根絶したのは解る気がいたします。




 周波数特性が2MHzまでレスポンスがあります。

 この出力を40dB以上の負帰還ループそのまま出力する事は慎むべきです、
如何なる負荷環境(極端な場合短絡もありうる)にも安定に動作しなければ
なりません。

 V5の出力段バッファーと仮想負荷を設け対処いたします。
(LPFを含む)




増幅を哲学的に考えてみる

 素子の初期感度を考える。

 究極の増幅を考えた場合、その増幅素子の初期感度、いわゆる増幅という機能が発揮できるポイントであります。

 そして、その入出力の関係が規則的な比例関係を確定され、直線的なレールに乗った時点で増幅作用が成立いたします。

 高忠実増幅を考えた場合、増幅素子の初期感度は大きな意味を持ちます、音の分解能の最小レベルが初期感度によって確定される、っと解釈しても間違いないでしょう、証明は出来ませんが物理的には電子一個のレベルまで考えが及びます。

 増幅素子の初期感度のみを考慮すると、真空管の特徴は半導体に比べ圧倒的に有利であります、信号伝達の過程においてエネルギーを奪わない、微小レベルでの入力が可能である真空菅の特徴は理想的と言えるでしょう。

 極限の性能を望む【真空菅式高忠実度増幅器】の実現には、まず入力は高感度な真空菅であり、極めて広帯域(高負帰還が前提ならば高速動作は不可欠)での設定は不可欠であります。



 EX52の・・・・・・・
         真空の空間を飛ぶ電子 想像してみて下さい。




Ex52 製作

最も簡単 製作にかかる 2016/SEP

 高負帰還で尚且つ高性能なアンプは、設計思想、設計プランの実証(繰り返しの試作)にて完成度を磨いて行きます、機械的構造とデザインとの整合性の設計、とメーカーならともかく個人が行うには相当の時間を要し、おいそれとは簡単に実現とはまいりません。

 さて、いよいよ製作にかかる訳ですが、実はこの工程が最も簡単なのであります・・・・・




設計計画

シャーシー (金属製箱体 構造図面)

   【 負けるな日本の技術開発力 】より
  機器開発入門  板金加工品の設計の項目を参照下さい






 シャーシー (金属製箱体 構造図面) 設計は再度考慮中 思考の繰り返しが完成度の高い作品を生みます、
■心得:趣向の範囲を超越し、客観的な音質と高性能の両立、美しい形態による存在価値、を理想とします。

 高負帰還アンプには、音質が萎縮すると大多数の真空管アンプ愛好家より非難の声が多いものです、しかし、一度理想的な高負帰還アンプの高分解能を体験いたしますと、低負帰還(12dB程度未満)や無帰還の音質はピントが甘く音像がボヤケ、また悪い意味での響き、等にいらだちを感じます。

 体験して初めて理解が出来ます、そういう意味で【 Experience 52 】と命名いたしました。

2016 11/7 記述 





高負帰還アンプ 自己時暦

1980年代前記

 一夜にして成らず 高負帰還アンプ  (1mm方眼紙 記述)
 マランツ#7、その優秀性の因果関係の探求を始める、地道な努力ではあるが、その実態を経験すれば・・・

 高域ポールの数値がほぼ同一の増幅段を二段設けます、現実的にはSRPPとしスタガー比を補正のCにて設定、H1Pの配置による音の違いを聴覚にて確認、この違いは負帰還ループ内の速度を司り、測定値のみでは確認出来ない重要な要素であります。  時代はアナログ(LPレコード)よりデジタルの時代となり、プリ・アンプの重要性もRIAA変換のイコライザーが占めるウエイトも低くなり、変わってライン・コントロールの方が重要性を持ってきます。

 高負帰還、真空菅式高忠実度を志す者にとっては、増幅器を考え直すターニング・ポイントでもありました、しかしこれはむしろ好都合であり、より完成度の高いポテンシャル(音質&データー共)を要求、1980年代末期には測定器のグレードアップに迫られ一新するに至る。

 1990年代に入ると一つの 完成 を見る事となります、このグレードの高さはそれまで前人未踏であると自負しております。




   魅惑の真空菅 RS 237 残る疑問

 このRS 237を無帰還もしくは低帰還で使用したシングルアンプ、その音質は誠に好ましい、妙なる響きは比類するものがありません。

 しかし、この心地良い響き、手放しで受け入れても良いものだろうか?、真空菅式高忠実度増幅器を目指す者にとっては問題が残ります。

 如何なる音源も妙なる響きが・・ 固有の癖か






 著名真空菅 確かに魅力がありました、

大抵の出力菅は経験いたしました。


しかし、真髄は選び抜かれた環境の負帰還にある、

っと実感、以降、真空菅アンプの方針が確定。


 出力トランスの無い、プリアンプ、

固有の癖に頼らない写実派、客観性のある音、

真空菅式 高負帰還アンプの醍醐味です。


2016/SEP


BACK

アクセスカウンター