1991年


 マランツ#7に心酔し、その真髄を解き明かしたい、(1970年末期)それが可能か否かは全くの未定でありました。

 しかし心の時めきは、この音、この感動、是非とも自分のモノにしたい、志は折れる事なく月日は過ぎたゆきました、
その長い探求の時間の過程で、音の心得というものはすこしずつ自分もモノとなってゆきました、例えば「のれんに腕押しの法則」、一般電子技術者等は見向きもしない所にヒントがあります、また、電子、素粒子、まで考えは膨らみます。

 1980年中期を過ぎると音楽ソースも大きく変わってまいりました、それまで主流であったLP(アナログ)からCD(デジタル)へと変貌してまいります、その変貌の早さは驚くべきでありました。

 憧れであったマランツ#7のイコライザー、その解明も完了いたしました、負帰還を自在に操れる様になりますと、その応用はイコライザー(RIAA)のみに留まりません、デジタル時代、ライン・アンプにこそ本領が発揮されます。

 我が意を得たり、マランツ#7やマーク・レビンソンが未消化であった部分も思い切った実践が可能となります、
真空管でなければ不可能な特徴の採用します、ただ、今までの真空管アンプではお決まりの定番からは大きく離脱した形式となり、例の無い動作状態は奇異に写るかもしれません。


 1991年、希望するアンプが誕生いたしました。

 その骨格は真空管アンプとしては例のないコンセプトで構築されました、



 この時点で負帰還の頂点に達した事は実感いたしました、比類の無い音質、人の好みを超越した音の客観性。
 方向性は、まさにマランツ#7、マークレビンソン、等の延長線上にあり、グレードは完全に凌いでおります、真空管、半導体、等の
ジャンルに無関係であります、高負帰還、高性能アンプの頂点に立った事を自負いたしました。

 1991年に完成いたしましたが、以降コレを凌ぐアンプにお眼にかかっておりません、早いものでやがて四半世紀が過ぎてしまいました、
一寸人生の時間を無駄使ってしまった事に気着きました、、ここに来て残りの寿命が予測出来ます。

 生きた証として、最後に【 Experience 52 】を完成させます、
これ等はある人物に託しておきます、したがって再現可能な様に配慮しておきましょう、急がねば・・・・  

新たなる旅立ちへ



BACK