データー詳細 (設計思想)


 1991年、原器完成時の測定データーです

周波数特性 0.5Hz〜300KHz +0,-3bB, (NFB=40dB)






 上図は、負帰還前、裸の高域特性です、-3dBポイントの周波数は10KHz強の所にあります、
この状態は、V2(6267/EF86を負荷抵抗=1.2MΩの飢餓回路で設定)+V3(12BH7Aのカソード・フォロアー)です。

 6267(EF86)の動作状態は、負荷抵抗=1.2MΩ、プレート電流=0.36mA、増幅率=725倍、 真空管増幅としてはまさに異例、極限の飢餓状態であります、

 初段は十二分に高い周波数特性を確保しておき、この状態で40dBの負帰還をかけます、最終的な調整は微分補正(C)で行います、
この超高インピーダンス回路に施す微分補正は、恐るべきデリケートな環境に配置されます。

 (C)の容量の僅かな違いで環境が大きく変化し、当然音質も変化いたします、またワイヤリングの浮遊容量も腫れ物に触れるが如く神経を使わなくてはなりません、ベストポイントの調整は極めてデリケートな環境の上に成り立っております。

 回路図だけでの製作は不可能です、しかし一旦フォーカスが決まりますとかって経験した事のない世界が広がります。



歪み率特性 ≒0.01%  出力80V時 0.1%


増幅率:40dB(NFB=40dB) オープンゲイン80dB




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