有名所の某掲示板に面白い投稿を発見しました、投稿者はハンドルネーム”うんざうはちべえ”と申します、(以下U氏)
U氏の存在は以前より知っておりました、ユニークな発想と相当な理論家である、という事は認知しておりました。
U氏は、電源トランスは真空管式アンプの出力トランスに応用が可能、という内容でした。
提示された特性が [ A ] 表です、
減衰カーブはすなおですが、
Y軸のレベルピッチが2dBと荒目です。
一目盛り5dBの表示をお願いしました、
減衰全体の傾向が知りたかったのです。
そうして提示された特性が [ B ] 表です、
この表をじっと睨みつけました、
そして、頭の中では暗算が、「 あっ! 」
衝撃の出会いです、
まさか、この様な形で出会うとは・・・
この高域減衰カーブは、なんと、oct/-6dBに酷似しているのです。
周波数特性は位相特性と密接な関係にあります、 即ち周波数特性を見て位相特性を推測する、という事です。
出力トランスには、リアクタンス成分と容量成分が混在いたしますから、実体は教科書通りとは行かぬものです、
周波数特性の減衰カーブが、oct/-6dBで減衰している、この事象からの推測は、位相特性は-90°に沿っている、
したがって、ここまでの推測でこの出力トランスは教科書通りに近い位相特性を持っている筈、
予想は的中しました、
このトロイダルトランスは、負帰還ループに挿入したならば、高域第一ポールに設定出来ます。
トランスメーカーが延々として成しえなかった、理想の出力トランスの発見です。